音でなにかを学ぶこと。
- SciEn TALK
- 2021年12月7日
- 読了時間: 5分

こんにちは。SciEnTALKのレンです。
SciEnTALKは世の中の気になる事を研究者とOLが語るポッドキャストです。
・目はどうやって見えている?海はなぜしょっぱい?といった日常の疑問
・昔のスゴイ科学者を紹介してみる、など
「科学」と「エンタメや雑談」の壁を壊したい、そんな番組になっています。
今回は「音でなにかを学ぶこと」をテーマに、自分の考えや発想を語ってみようと思います。
「なにか」を学ぶには順序があると思う。
例えば「ラジオ」という言葉を説明する場合、
まず、「ラジオ」という単語自体の持つ意味を調べる。
今の時代、ググればすぐに出てくるが、
ラジオはどうやら、
音楽・演劇・報道・講演などの音声を電波で送り出して、聴取者が受信する一方向性の無線通信方式*という意味らしい。
*広辞苑より一部抜粋
この意味だけを理解した場合に「ラジオ」という言葉を使いこなせるだろうか?
例えば、
「万が一のためにラジオを買っておいたんだよね。」
と言われたとする。
ラジオを買ったことはわかる。
でも、ラジオという言葉の意味そのものだけだと
「万が一・・・?なんでラジオ?」
となりかねない。
この
「万が一のためにラジオを買っておいたんだよね。」
と発言した人は、「ラジオ」という言葉の背景知識を持っているといえる。
その背景知識とは
ラジオは災害時にテレビやインターネットが繋がらなくなった場合に情報を得るためのツールになる
ということだ。
あるいは、
ラジオは古くから使われているけど、今は使う人は減っているから買う事自体が珍しいよね。
というニュアンスも含まれているかもしれない。
このような背景知識があって
「なるほど、災害に備えるために買ったんだね!」
という会話が成立する。
こうした一つの単語を「学ぶ」ことというのは、
①その言葉自体の意味、構造を知ること。
②その背景や周辺の情報を知ること。
という段階があって、初めて自分のものとして使いこなせるのではないかと思う。

「学ぶ」の種類
①その言葉自体の意味、構造を知ること。
これは最初に書いたように、今時ググれば解決すると思う。
では
②その背景や周辺の情報を知ること。
これはどうだろうか?
背景や周辺の情報をどれだけ知っているかは、自分のこれまでの経験に依存するのではないだろうか。
ちゃんと調べれば確かに出てくることではあるが、
一つの知らない単語に対してすべての背景知識をまとめて知ることは、相当難しいことだと思う。
当然日常的に目にするものの情報は勝手にどんどん入ってくるため、
自然と背景知識はついてくるし、僕らは言葉を使いこなせている。
ラジオだって数は減っているとはいえ、ほとんどの人が触れたことがあるから知っている。
では、
これはどんな人が作ったんだろう?どんな仕組みで動いているんだろう?
といった歴史や科学の背景知識はどうだろうか。
意外にちゃんと知らないことが多いなと、ハッとすることがある。
正直こんなことを知らなくたって日常的に言葉は使いこなせるし、何の問題もない。
でも
②その背景や周辺の情報を知ること。に深く突っ込んだところに「意外と知らないこと」はちゃんとある。
さらに、科学や研究分野の普段聞かないような単語はどうだろうか。
例えば「ゲノム」という単語。
ゲノムという言葉の意味はググればすぐに「遺伝子をはじめとした遺伝情報の全体」といった説明が見つかるが、もっと踏み込んだ
・ゲノムについて今何が分かっているのか?
などは背景知識が必要になる。
ただ、こういったことは日常で「普通は関わらないこと」であるため、すぐに使いこなすのは難しい。
このような
・「意外と知らない事」
・「普通は関わらない事」
は、学んでみるとものの見方が変わったり、自分の発想が豊かになるのではないかと思う。
あとはシンプルにおもしろくて楽しい。
でも、触れる機会がないために埋もれてしまっている。
自分の場合は、こういった知らない事や関わらない事を手軽に聞けるポッドキャストとの出会いがあった。

音で学ぶ
日々の中で「意外と知らない事」を知ったり、「普通は関わらないこと」に触れる機会を作ることができる、それが偶然ポッドキャストだった。
どんなジャンルでも聞いていて新鮮さがある。
科学系やニュースだけではなく、雑談やコメディだって自分にとっては「普通は関わらない人」の視点として新鮮さと面白さに溢れている。
何かをしながら聴ける気軽さと、聴いたことをすぐにアウトプットに使えるという感触が自分にはマッチしていたのが大きい。
そんなこんなで自分のやりたいことを整理して、今は二つの番組を配信するに至っている。
SciEnTALK =「意外と知らない事」を語ったり、いろんな人の疑問に答えてみたい。
(それだけではないゆる~い会話もしつつ、、、)
SciEnMANIA =「普通は関わらないこと」を知るために様々なゲストと話してみたい。また、その話を多くの人に聞いてほしい。
例えば、上記で例に上げた「ラジオ」については
SciEnTALK エピソード56
ラジオは誰が作ったの?AMとFMの違いや開発の歴史
で説明にチャレンジしている。
他にも番組を通してやりたいことは色々あるが、それはまた別の機会に...
世の中には、まだまだ知ると楽しい、人生が豊かになるようなことが山のようにあると思う。
それを音として、様々な配信している人達と一緒にプールみたいに貯めていきたい。
「音でなにかを学ぶこと」はそのプールに飛び込むことだ。
自分もリスナーの一人として、そのプールでまだ知らない世界を聴いてみたい。
初めての記事なので、つたない点もあるかもしれません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
この記事は、
ドングリFMのnarumiさん主催
7日目のエントリーです。
参加させていただきありがとうございました。
ポッドキャストについて気になった方は、このホームページのプロフィールやポッドキャスト、Twitterなどを覗いてみてください。
ではまた。
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